傷口にユーゲル

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「魔法少女育成計画」7話感想

これはゾンビですか? はい、魔法少女です

前回
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原作ネタバレあり。




・ホラー映画よろしく目覚める小雪

ファーストインプレッションが強烈すぎて、アリス恐怖症になってしまった。誰かに会うことも大変そうだが、シスターナナとの面会には行くようだ。
シスターナナとはそれほど面識はないが、そうちゃんの教育係だったため、他の魔法少女に比べれば安心できるのだろう。


・シスターナナのメッセージを受け取るスイムスイムチーム

双子の「死にたくねぇよ~」のやり取りが好き。そして久しぶりのルーラで日笠陽子にギャラが発生した。
何度目かわからないスイムスイムの「ルーラが言ってた」は、「まともに戦って勝てないなら、まともに戦わなければいい」というもの。ルーラの教えを忠実に守っている。とはいえ、そのせいでこの先悲しいことになってしまうのがなんとも。



・マジカロイドを殺した相手を聞き出そうとするメアリ

「あたしの命を受けた奴を殺すってことはさ、カラミティ・メアリを舐めてるってことになる」というヤクザ理論。ファヴもアンフェアだとかなんとか言うが、そもそもの行動原理自体が身勝手すぎるので、あっさり教えてしまう。



・ゾンビウェスタン

短編のネタを拾うのも、これが最後だろうか。
戦うアリスを映像で見ると、ものごっつい武闘派で笑ってしまう。
と同時に、仕草の端々から愛らしさが見えてくるのが素晴らしい。特にヤクザキックから振り返るところがすごくかわいい。

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2回目のショットガンでアリスの首を落とし、一息ついた後にまた襲われるメアリが、完全にホラー映画でまた笑ってしまった。『ホラーとギャグは紙一重』とはよく言ったものだ。

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ショットガン連打でミンチになったアリス。
さすがに規制とかそういうレベルではないので、完全に黒いモヤモヤな何かで表現している。この状態で声を出しているみたいなのだが、いったいどこから出しているのだろう。

メアリのマジカルショットガン→マジカルアサルトライフル→マジカル手榴弾→マジカルナイフ→マジカル濃硫酸→マジカルガソリン→マジカル生コンのコンボにも耐えるアリスがやはりすごい。
無印の魔法少女の中で、アリスを殺せる可能性があるのはねむりんとルーラだけだ。よく考えればシリーズ通しても数えるほどしか対抗できる者はいない。改めてアリスの魔法のすさまじさを感じる。

そしてこのエピソードが、メアリの凶行の引き金になったというのも、虚しいといえば虚しい。スノーホワイトの身を守るための魔法が、彼女の心を痛ませる原因になってしまうのだから。



アイキャッチ

双子のシンプルすぎる説明。
よく見ると人間体の方も髪が外ハネ/内ハネしている。



リップルの回想

子供の頃からずっと家庭のことでトラブルになり、拳で解決してきた。原作の表現そのままだ。「ちょっと可愛いからって」と言われていることから、けっこう美人設定のようだ。原作の表現だと、半分ゴリラみたいな大女を想像していたのだが。

小学生の頃はマウントポジションを取ってパンチを連打するという戦法を取っていたが、その後のシーンで、女の子に対しては1発で済ませているあたり成長が見えないこともない。

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ワンパンで済ませる慈悲の心


5番目のパパは、一目見ただけで『こいつはヤバい』と理解してしまえる存在感。
華乃の脱衣を覗く、仕事をせずにヒモ生活する、平然とスカートをめくってくると、絵に描いたようなクズである。
2話でのメッセージに、『お父さんも毎日華乃ちゃんの写真ばかりみてます』とあったが、この回想の後だと怖気が走る内容だ。そりゃ削除されるわ。

関連
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・シスターナナの同士集め

スノーホワイトに加え、アリスと一緒に協力体制を築くシスターナナ。
この先の展開を考えると、「こうして新たな同士を迎えることができて、本当に嬉しく思います」という台詞が空々しい。



・アリスとスノーホワイト

アリスのコミュ障っぷりがとどまるところを知らない。
しかし、2人きりの気まずさから逃げようとするスノーホワイトと、先回りしているアリスがなんだか面白い。

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ここは通行止めだ……


また、兎の足を返そうとするスノーホワイトに、「気が向いたから」と突っぱねるアリスの傾き方がかわいい。これはアリスなりの照れ隠しなんだろうけども、スノーホワイトからしたら反応に困るだろうに。

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さすがに寿命6年分のアイテムを「気が向いたから」という理由で押し付けられても、好意が重すぎる。



リップルとトップスピード

この2人が癒やし枠。「それって、魔法少女としてじゃなくてガチで? リアル?」と言っているトップスピードがなんだか嬉しそう。

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「学校は楽しい?」「ダチと仲良くやってる?」「家族は?」というトップスピードの質問に、リップルが素直に答えているのが微笑ましい。自分の正体を特定するような情報をしゃべれるくらいに、信頼関係ができてしまっている。

それに対して、「俺なんか相当荒れてたからなぁ。そんな素直に答えたりできなかったもん」と自分の過去を引き合いに出して、リップルを励ますようなことを言うトップスピード。本当にいい関係の2人だ。



●まとめ

今回の『親密度を上げよう!』というタイトルはいろいろなキャラに当てはめることができるが、やはり一番はアリスとスノーホワイトだろう。スノーホワイトを守りたいが、不器用さから避けられ続けているアリスが不憫に思えてくる。

魔法の強さも大事だが、人間関係もさらに大事であることはルーラが身をもって教えてくれた。まほいくは、それぞれの人間関係が複雑怪奇に物語に絡み取られていく。俗っぽい、人間臭いキャラクターが多いだけに、『キャラクターの関係性』というのは本作の人気のポイントだと思う。アリスとスノーホワイトの関係がよいものになることを祈りたい。

次回はシスターナナ&ウィンタープリズン対スイムチームからスタートだろうか。いよいよ崖を転がり落ちるような展開になってくる。楽しみなような、怖いような。

次回
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