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傷口にユーゲル

主にアニメとか漫画とか仕事のこと

「魔法少女育成計画」8話感想

ちょっとテロるから来なよ

前回
eno000.hatenablog.com


原作ネタバレなし。




・アバン

カラミティ・メアリを説得に行った時のシスターナナ組の話。
オリジナルのエピソードだが、ウィンタープリズンとメアリの戦闘をちょっとだけでも描いていることで、2人の強さがわかりやすくなっている。
また、メアリの持っているリボルバーでは、ウィンタープリズンの壁を欠けさせる程度しかできなかったことから、クラムベリーの腕力がどれだけ異常だったかを間接的に示している。



・回想ルーラ再び

またもやルーラのありがたいお言葉シリーズ。死んでからずいぶん経つが、ちゃっかり存在感をアピールし続けているのがとってもルーラ。
「障害があれば、自分の力は最小限に、部下の力は最大限に使うことで取り除く、それがリーダーの力であり、在り方よ」というお言葉は、いったいどんな流れで発されたのか気になる。

そしてルーラの演説を無視してチャットを見ているピーキーエンジェルズ。ユナエルの嫌そうな顔がちょっとツボった。

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・「阿呆ども馬鹿どもこの腐れ能なしども」

フーゴも満足なルーラの暴言シリーズ。ゴミカスと腐れ能なしはどちらがマシだろうか。
メアリにトラウマがあるのでついついナーバスになってしまうようだ。



・ウィンタープリズン対スイムチーム

シスターナナに変身したユナエルが透明外套で身を隠し、撹乱、奇襲を行うという作戦。本物のシスターナナを先に殺さなかったのは、そうしてしまうと偽物であることが即バレして、ウィンタープリズンに攻撃されると考えたからだろう。
実際には、シスターナナの姿をしている限り、ウィンタープリズンが攻撃をすることはできなかったのだが、スイムスイムたちにそれを知るすべはない。

身体能力的には、双子とウィンタープリズンには天地の差があるが、ミナエルが変身したナイフで急所を刺され、ウィンタープリズンは致命傷を負ってしまった。このあたりは、普通の人間の戦いと同じだ。基本的に、魔法少女は武器を持った相手に刺されれば普通に死ぬ。通常の武器では武器の方が損なわれやすく、効果が薄いというだけで。

また、恋人を刺されたシスターナナの表情と悲鳴がすばらしい。早見沙織はいい仕事をしている。

そして、完全にアウェーで不意討ちを受け、シスターナナを逃した上で反撃できるウィンタープリズンのすごさが光る。
壁を乱立させてから、追撃を防ぎつつユナエルに反撃をするシーンは凄絶だ。よく見ると、壁からさらに壁を生やして完全に双子を閉じ込めている。

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回想を挟んでから、奈々の無事を祈り、絶命するウィンタープリズン。
妹の遺体の前で、最期に自分を守ってくれたと言うミナエル。うなずくたま。
そして、「ルーラならもっと上手くやれてた」と、戦術の反省に思考を割くスイムスイム。

キャラクター全員の内面がひと目でわかり、それゆえにグロテスクさを感じるシーンだ。スイムスイムのメンタリティは人間をやめているレベルである。



アイキャッチ

カラミティ・メアリの人間体は『酒に溺れた主婦 虐待でストレスを解消』というストレートにゲスな説明。
クラムベリーの人間体は説明されず、申し訳程度にファヴが入り込んでいる。このままクラムベリーだけ人間時の姿は明かされずに終わるのだろうか。

また、今回で16人全員の紹介が終わってしまったので、次回からアイキャッチのネタがなくなってしまう。どうするのだろうか。
アイキャッチそのものをなくすという可能性もあるが、けっこう好きなパートだったので惜しい。何か適当なイラストでも載せてくれないだろうか。



・トップスピードの新婚生活

絵に描いたような幸せな夫婦生活。旦那は7歳上とのことだが、26歳なら職場ではまだまだ若手だろう。自転車通勤なのも若さを感じる。
そして、忘れ物を届けるために気軽に変身して追っかけるというトップスピードの軽いノリ。ここだけ切り出すと、可愛らしい普通の魔女っ子ものなのだが。「奥さまは魔女」みたいな。



・カラミティ・メアリ回想

こんなのから生まれたというのに娘がかわいい。
しかしアル中の虐待主婦ということで、家庭の荒み方がすごい。トップスピードの夫婦関係に比べ、とても対照的だ。結局旦那は娘を連れて、出ていってしまう。というより、奈緒子が追い出した形だ。

スマホの画面を見る限り、ゲームの登録を終えた直後にファヴが出てきたようである。
「同じ個性ばかりじゃ摩擦も起きにくいぽん」なんて言っているように、メアリのようなゲス属性もほどよく混ぜておこうというファヴの魂胆が見える。そう考えると、付和雷同な双子や現実主義のマジカロイドも、そんな魂胆の上で選ばれたのかもしれない。
どうでもいいが、奈緒子状態の時の、酒焼けしたような声の演技がすごい。



・「カラミティミラクルクルクルリン、魔法のガンマン、カラミティ・メアリにな~れ☆」

メアリの実年齢が察せられるような衝撃のシーン。
けっこうドスの利いた感じの声で唱えているので、視聴者に痛々しさというよりは戸惑いを与えてくる。
また、マジカルフォンに表示されているリップルのデータだが、まさか全員が全員のぶんを見られるようになっているのだろうか。ファヴがえこひいきしたのではないかと思うが。

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レーダーチャートの頂点から左回りに見ていくと(5段階評価)、

DEX(器用さ):3.5
SPEED(素早さ):4
ATK(攻撃力):3
DEF(防御力):3
EVA(回避力):3.5

という評価になるようだ。意外に低い気がする(特にSPEEDとEVA)。
そもそもこのチャートもファヴが用意したものなので、どこまで信用できるかわかったものではないが。



・トップスピードの身の上話とメアリの襲撃

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のろけ話に照れるトップスピードがかわいい。

こんなふうに個人的なことを打ち明けるのは、やはりリップルが心配だからだろうか。自分の旦那がそうだったように、リップルが『普通の生活』に戻れるきっかけになろうとしているのかもしれない。

そんなところにメアリからの狙撃。
クソエイムなのか、わざと外しているのかはわからないが、メアリ自身が狙撃の名手というわけではないので、普通に距離が遠すぎて当たっていないだけだろう。



・「ケガの治りが早いんです」

「あれそういうレベルじゃ……」という、しごく真っ当なスノーホワイトのツッコミが微笑ましい。
「また会ってください」と、深々したお辞儀で頼まれたら、内心はともかく、駄目とはなかなか言えないだろう。スノーホワイトのアリスに対する親密度は、まだあまり高くないようだ。



・テロ行為に走るメアリとその反応

スノーホワイト・アリス組は被害者を救助に向かう模様。しかし当然のようにスノーホワイトのもとにやってきたアリスは、どうやって彼女を見つけたのだろう。

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このシーン。これは、スノーホワイトとアリスが同じ目的を持って協力する初めてのシーンだ。
これまで一方的に怖がられていたり、逃げられていたアリスが、初めてスノーホワイトと肩を並べて人を助けようとするシーンだ。
メアリの凶行が引き金になったとはいえ、2人の関係が前進した象徴的な画といえるだろう。
初めての共同作業というには、さすがにきな臭すぎるが。

スイムスイムは、「私たちは救助に来た他の魔法少女を襲う」と、ド外道な発言。
妹を失ったミナエルも、「そうだね、全部殺しちゃおう」と、完全にやる気満々だ。
たまはこのチーム唯一の良心だが、反対できるような性格ではない。このまま流されるように手を貸してしまうだろう。ルーラの時と同じに。

クラムベリーは参戦する気はなく、ウィンタープリズンを殺した相手が気になるようだ。


●まとめ

ウィンタープリズンとユナエルが脱落し、残りは10人となった。
最期までシスターナナの身を案じていたウィンタープリズンと、姉を助けて死んだユナエル。敵対していた同士だが、『身を挺して身内を助ける』という共通点があった。
本作は16人もキャラクターがいるため、人間関係が複雑だ。魔法少女同士だけではなく、人間としての家庭や仕事や友人関係も、否応なしに関わってくる。
そんな中で、愛する人のために戦ったウィンタープリズンが気高く見えるし、肉親をかばったユナエルが、憎らしさよりも哀れさを誘うように見える。
トップスピードは旦那が好きで、カラミティ・メアリは旦那も娘も嫌い。
今回描かれたのは、いろいろな愛の形なのかもしれない。

これまでのキャラクターの印象もずいぶん変わるようなエピソードだった。これからも印象が変わっていくのかもしれない。注意深く追っていきたい。


次回
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好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫)

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