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傷口にユーゲル

主にアニメとか漫画とか仕事のことをつらつらと

【けものフレンズ】パークの危機とは結局なんなのか

アニメ 考察 けものフレンズ

毎回アライさんがかばんちゃんを追いかけているシーンが挿入されているが、そもそも1話で語られていた、「これ以上逃げられたら、パークの危機なのだ!」という台詞はいったいどういう意味なのだろう。



・病原菌説

かばんちゃんは明らかに現生人類であり、つまり細菌・ウイルスの宝庫である。
フレンズの生態は不明な点が多いが、死の概念が存在することから、実際にフレンズが死亡することは十分あり得ると思われる。
しかし、ジャパリまんの供給(どこから湧いてくるのかは不明だが)により、餓死することはありえず、他者による捕食の危険もない(セルリアン以外)。また、3話のサーバルの異常な頑丈さを考えると、突発的な事故による死亡も考えづらい。

そうなると、『病気で死ぬ』というのは、ジャパリパークにおけるメジャーな死亡理由だと考えられる。

ジャパリパークに突如として現れたかばんちゃんが、これまで存在しなかった病原菌を撒き散らしながら長距離を移動しているというのは、ちょっとしたホラーである。
作中の時間経過はかなりゆっくりした描写で、1話時点からあまり日が経っていないようだし、最終話近くで潜伏期間が終わって発病してしまったら、と想像しただけで絶望感がすごい。



・知恵の林檎説

これまでに、かばんちゃんは多数のフレンズと出会い、助言を行ってきた。
2話での橋の製作、3話での地上絵、5話でのログハウス製作。これらは、かばんちゃんが指示、あるいは提案し、復数のフレンズが協力して物事を成し遂げている。
作中に登場しているフレンズは、基本的に単独で行動しており、『協力して動く』という経験に乏しいと思われる(ジャガーがタクシーになってくれるのは、純粋に彼女の善意であり、協力ではない)。
つまるところ、フレンズに『協力する』という知恵を与えている形になっている。
カバが言うところの、「ジャパリパークの掟は、自分の力で生きること」という法則に反するわけだ。

協力者ができると何が起こるか。社会が生まれる。

社会とは、生物の生存という目的に対して有利を得るためのものだが、得てして軋轢や強要、排斥が起こる。
それが、「パークの危機」と呼ばれるものになるのかもしれない。

こういった思考は人間っぽいが、アライさんもフェネックと一緒に聞き込みをしながら目標を追跡するという、ある意味社会性のある行動をしているので、どちらかというと人間の側に近い存在なのかもしれない。



・かばんちゃん悪者説

アライさんがかばんちゃんの匂いを知っており、「『これ以上』逃げられたら」と言っていることから、第1話以前から、アライさんはかばんちゃんを追跡しているという可能性がある。

現在のかばんちゃんはどう見ても善玉だが、サバンナちほーにリスポンするまでの記憶を失っているため、それ以前がどうだったのかは不明である。
仮に、かばんちゃんがジャパリパークに害をなす思想の持ち主だった場合、かばんちゃんの存在自体が「パークの危機」だということになる。



・かばんちゃん管理運営者説

ジャパリパークはまさしくユートピア的な場所として存在しているが、それが未来永劫にわたって存続すると保証されてはいない。
現状でもセルリアンという謎の脅威があり、食料をジャパリまんに依存しているという問題がある。
ジャパリまんがどのように供給されているのかは謎だが、明らかに包装されているところをみると、人工的に生産されたものだと思われる。

つまり、人間がいなくなったあとの工場でオートメーション的に作られ続けている、もしくは、人間が生産していた頃の在庫を少しずつ消費し続けているということだ。

どちらにしても、フレンズにはどうすることもできない問題であり、それを解決するため、現生人類としてのかばんちゃんの力が求められているのである。



・勘違い説

かばんちゃんが危険だというのはアライさんの杞憂であり、別にパークの危機でもなんでもないという説。
アライさんのポンコツぶりを考えると、一番ありそうな感じがする。



・お宝発言について

5話において言及された、「お宝が呼んでいる」発言だが、まず、『お宝』という概念が大多数のフレンズには似つかわしくない。

言葉の響きからすると、『普遍的な価値を持った特定の物品』という感じだが、そもそも特定の物品に執着しそうなのが、現時点ではツチノコしかいない。
その他のフレンズが共通して価値を見出すものといえば、ジャパリまんくらいのものである。実際ツチノコの発言から、ジャパリまんを通貨のように利用する場合があることがわかる。

アルパカは紅茶を飲んでもらうこと、トキは歌を聞いてもらうこと、ビーバーとプレーリードッグは住処を作ることに価値を見出しているが、それは個人的な嗜好によるもので、普遍的な価値の創造という段階には至っていない。

そうなると、『お宝』というのは、アライさん個人にとって価値のあるもの、もしくは、パーク全体にとって利益をもたらすものだという想像ができる。

かばんちゃん本人がそうなのか、それともこれまで一切触れられていない、カバンの中身がそうなのか。
もしくは、『かばんちゃんを捕らえる』という実績により、博士か誰かから『お宝』をもらえるという契約をしているのかもしれない。

もしそうなら、アライさんはジャパリパークでも珍しい、『仕事』を理解したフレンズということになる。やはり人間っぽい。



●まとめ

正直この優しい世界で、あまり悲しい事実を突きつけられるようなことはイヤなのだが、それでもなんだか暗闇の深さを測りたくなるような魅力が、この作品にはある。
7話には図書館にたどり着くらしいし(少年エース情報)、かばんちゃんのアイデンティティがどうなっていくかも含め、アライさんの活躍に注目したい。


(2017.2.27追記)
7話でアライさんたちが聞いたボスの台詞は、「フレンズや私たちにとって、とても大切なものが埋設されていることがわかりました」。
口調から、2話や4話で流れた女性の声だと思われる。
ここでいう「私たち」とはもちろん人間のことで、4話の迷路や7話のクイズと同様、パークが健在だった頃のアトラクションの導入音声なのだろうと想像できる。
もし埋まっているのがシェルターや食料生産プラントなどの、本格的に重要なものの場合、案内音声である以上、「埋設されていることがわかりました」という表現にはならない。ただ、この音声が人類絶滅後、もしくはそれに近い時期に録音されたものの場合、『生き残りへの連絡』という意味ではあり得る台詞になる。

「帽子を拾った時にボスが喋りだした」というのも気にかかる。拾った帽子はかばんちゃんのものなのだろうが、アライさんが拾った後、どのタイミングでかばんちゃんのもとに戻ったのだろうか。アライさんが赤い羽を持っている以上、

帽子を拾う→赤い羽だけパクる→帽子はかばんちゃんに戻す

という経緯があったことになるが、ちょっと状況が想像できない。
むしろ、かばんちゃんのもの以外に、帽子がもうひとつ存在するのかもしれない。

アライさんの「お宝」という台詞はこれで説明がついたが、「パークの危機」の方はいまだによくわからないままである。アトラクションの一環として、ボスが吹き込んだ言葉なのだと思いたい。


(2017.3.7追記)
8話の発言から、アライさんの勘違い説がほとんど確定となった。
帽子はかばんちゃんに盗られたと本人は言っているが、その辺で行き違いがあったのだろう。
しかしこのペースだと、アライさんがカバンちゃんに会えるのは最終回を待たなければならなそうだ。