「魔法少女育成計画」1話感想
原作小説のネタバレあり。
このラノ文庫最初で最後の実弾、「魔法少女育成計画」のアニメが放送開始した。
現時点でかなりいい出来だと思うので、感想をまとめておく。
・アバン
しょっぱなから血生臭いことになることをまったく隠さない導入。
茶色の髪で花びらが散っているという描写で、これが誰なのかはけっこう露骨に示唆されている。
周囲で倒れている少女たちは魔法少女だが、変身が解けていないように見えるのは演出だろうか。設定上、一応死んだ魔法少女は人間に戻るはずなので、ちょっと気になった。
・OP
ルーラ組のポーズがかわいい。
ねむりんもかわいい。
OPのこの部分に癒される
あとマジカロイドが思いっきりバーニアで飛んでいるのがなんだか笑える。設定通りのはずなのだが、やはりこいつの存在はシュール。
悪魔のデザインが冒頭のアレと同じ。かつ兎の足もここで出してくるあたり、ファヴのちょっとした遊び心なのだろうか。
しかしゲーム画面が見るからに作業ゲーという感じで素敵である。
・よしこちゃんとスミレちゃん
モブキャラなのにやけに可愛い。
「揺れてから言うなってーの!」という台詞は脚本家の遊び心らしい。確かにこれから先の展開を暗示している。
実際死んでからルールを言われても困るし、ファヴにツッコみたくもなるだろう。
・ファヴ太郎
間宮くるみの声がムカつくほどマッチしている。
しかし映像化してみると、かなりモノクマリスペクトなデザインだ。
魔法少女の魔法と正体をばらしていくスタイル。
話の都合上、脱落組は早めに紹介しなければならないが、1話2人紹介するとして、8話で全員紹介が終わってしまう。それ以降はどうするのだろうか。
また、小雪や華乃は問題ないが、クラムベリーなど、人間形態が不明なヤツはどう表現するのだろう。スイムスイムやアリスに関しては、普通に正体をばらしてきそうな気もする。
・亜子ちゃんの鍵を探してあげるスノーホワイト
原作ではかなり探し回ったはずだが、尺の都合かあっさり見つけてしまった。
亜子のモノローグはかなり重要なパートなので、できれば何かの形で表現してほしい。
また、EDのクレジットでは、もろに亜子という名前とCV:日高里菜という情報を出しているので、制作側は特に亜子=アリスの図式を隠す気はないらしい。
出演声優をちょっと調べた人なら、ピンとくるのではないだろうか。
・チャットルーム
味気なくなりそうなシーンを、SDキャラに喋らせることでうまく見せている。
ねむりんが船を漕いでいたり、細かい部分が見ていて楽しい。
・森の音楽家さん
中の人がここまで女性声を出したのはあまり聞いたことがない。演技の幅に感心する。
ちゃんとBGM係をやっているのも素晴らしい。
・「もう一人は忍者だし」
けっこう魔法少女については厳しいスノーホワイト。
この先のリップルに対しての感情の変化を考えると感慨深い。
・そうちゃん
けっこう化粧がケバい。
そうちゃんの中で、女性=化粧という短絡的な発想があったのかもしれない。
自由に大きさを変えられる剣は、自由に出し入れできることもわかった。これはかなり有用ではないだろうか。
・ED
みんな安らかに眠っているような映像。
不穏ながらどこか荘厳。かなり好き。
・Cパート
ここでファヴから間引き宣言。
波乱の予感を残しつつ次回へ続く。
●まとめ
作画・キャラデザについてはかなり良好。原作の動かしづらそうなデザインを、うまく落とし込んでいる。
全体的に丁寧に作ってくれている印象なので、このまま最後まで突き進んでいってほしい。
不安があるとするなら、この先不自然な光や黒ベタが入らざるを得なさそうなシーンが増えてくるところだろうか。
うまいことごまかして描いてほしいが、あんまり婉曲すぎると今度は興ざめとなってしまう。製作者にとっては難しいところだろう。

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