「誰が賢者を殺したか?」12話感想
テコ入れといえば新キャラ。(2回目)
・珍しく挿入される扉絵
在りし日のダーゲンハイムと、幼いノエルが仲むつまじく笑っている様子が描かれている。
そしてしっかりコミックスの宣伝も入れていて、広報的にもバッチリである。『描き下ろし4コマ収録!』とアピールしているが、そんなのより世界観解説とかの方が欲しい。
・「今一度バナーの放火したビルを調べたいのですが」
これはレッドさんが提案したことなのだろうか?
彼が悪玉であることは前回で明白なので、怪しまれないよう、多少は真面目に捜査をしておこうというポーズを取っている可能性はある。
バナーが『継ぐ者たち』の一味であり、レッドさんもその仲間だというなら、捜査リーダーとしての体面を取り繕っているということだろう。
・「事件当時残っていたのは数名、ビルの従業員や関係者だけ」
と言いつつノーベル賞受賞者がスルーされているのはどうしたことか。布袋先生もこのビルの関係者だったのだろうか。
・「えっと…じゃあ…そう考えると……」
「どうなるんだ?」
『早く帰ってクソして寝てろ』という言葉がこれほど当てはまる連中もいない。
・"剣士"ドン・キホーテ現る
次の犠牲者が登場。ダーゲンハイム、溝呂木くんに続き、3人目の"一行"メンバーである。
お爺さんのペースメーカーを剣で貫いて直してしまった。剣士なのにヒーラーというのがちょっと面白い。
溝呂木くんの能力が視覚封印なら、布袋先生は電子機器操作だろうか。わざわざ剣で刺して発動するというのがお洒落である。これもアレンにもらった能力なら、もう少し見た目を優しくしてもよかったのに。
この飛行機がどこからどこに向かっているのかは謎だが、無事に着陸できるのかが疑問である。レッドさんの目的がいまいち不明だが、重要参考人の情報を得てしまったため、速攻で布袋先生を殺しにかかる可能性はある。しかし下記の理由もあり、いずれ死ぬにしてもいきなり殺されることはなさそう。
●まとめ
バナーとレッドさんが仲間同士だったのかが不明で困る。もしそうなら、「失われたものじゃない。失われなかったもののなかに『継ぐ者たち』の真の目的があるってことだね」などと、知ってることを空とぼける、なかなかの演技力を発揮しているといえる。
また、布袋先生が存命かどうかなど一瞬で調べられるだろうに、バナーがしくじった後の数ヶ月間、『継ぐ者たち』が彼に何もしていないのがおかしい。どうしてもあのビルの火事に巻き込む形で殺さなければならなかったのか、バナーが失敗したことで、状況が変化したのかは不明だ。ともあれ、『継ぐ者たち』にとって、布袋先生を今すぐに殺せない何らかの理由があるというのは確かだろう。
今週の1コマ

- 作者: セルバンテス,牛島信明
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/06/16
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