『ロストアーカイブ』初心者的雑感と強そうなカード
いつの間にかジェネリックFaeriaみたいなDCGがリリースされていたので、手を出してみた。
Faeriaと比べてだいぶシンプルなフィールドになったが、独自システムが面白く、けっこういい感じ。レートが1300まで行ったので、雑感をまとめておこうと思う。
●基本ルールについて
ルールの基本はFaeriaと同じく、フィールド上に手札からミニオンを召喚して殴り合うというコンセプト。ただしマナさえあれば盤面のどこにでもミニオンを置けるし、出したターンは相手ミニオンなら召喚酔いなしに殴ることができる。勝つためには相手プレイヤーを直接殴らなければならないので、相手の眼前にミニオンを置けばいいような気がするが、それをやると後述のように不利を被ることになる。
このゲーム上で特徴的なシステムが、『結信』と『挟撃』の2つである。
前者は自分のミニオンが3体並ぶと、3体目に召喚されたミニオンが+1/+1されるというもの。一回りサイズが大きくなるというのは相当のアドバンテージで、殴り合いでの有利を得るにはかなり重要。
後者は相手のミニオンを自分のミニオン2体で挟み込むと、自動的に2点のダメージを与えられるというもの。『結信』でプラスされる体力は1点なので、サイズが大きくなって安心していても挟撃ダメージであえなく落とされることもある。
重要なのが、このシステムを発動させる場合、プレイヤーとミニオンを両方使えるということ。つまり前述のように、自分の眼前に相手のミニオンが配置されていれば、プレイヤーとミニオンで挟むだけ、つまりミニオン1体で挟撃を発動させられる。
こういった理由もあり、基本的にプレイヤー間の2マスは激戦区である。その周辺も、挟撃を発動させたりレリック(フィールド上に配置して効果を発動するアーティファクト的なもの)が置かれたり賑やかになりがち。
ただプレイヤーの左右2マスずつのスペースも大きな意味があり、システム系ミニオンを殴られにくい位置に置いたり、空中浮遊(1コストでマスを自由に移動できる能力)持ちのミニオンを次ターンの布石として結信させておいたりと、やれることは多い。
なんにしろ、結信挟撃を発動させるためにも低コストミニオンは必須であり、特に1コストの需要は高いと言える。
基本的には守りやすく攻めにくいので、速攻するか地盤固めをする必要がある。
図は敵のミニオン2体で挟撃を食らったところ。
●カード入手について
デッキの構成は30枚で同カード2枚まで。
他のDCGと似たような感じで、ガチャで引いたカードを砕いて別のカードに生成し直すことができる。通常カードとプレミアムカードがあるのは割と普通だが、力の入っていることに、サイン付きのカードまである。入手難度的に気にしないほうがよさそうだけれども。通常、プレミア、それぞれの種類の3枚目以降を引いた場合、自動的にソウルへ変換してくれるのが地味に優しい。
レジェンドカードの生成レートは1000/3000。多くても2枚あればいいのはまだ良心的か
現時点で、カードのばら撒きはかなり行われていると感じる。初心者へのギフトとミッションで、3色それぞれのデッキがひとつずつ、それなりに動きを試せる程度には組めると思う。
そして特筆すべきは、ランクマを3戦行うごとに、ゴールドやソウルが報酬としてもらえることだろう。別に勝つ必要はなく、ただ対戦を行い続けるだけで、ある程度カードを入手していける。さすがにこれだけでレジェンド生成に必要な3000ソウルを貯めるのは無理があるだろうが、何かしらの報酬が発生するというのは気分的にも嬉しい。
●各勢力の印象、強いと思うカード感想
■赤
ミニオンの戦闘で有利を取りやすい効果を多く持つ。『行軍』という、将棋の香車みたいな動きをするミニオンが多いのも特徴。相手の顔面の横にミニオンが出てきたと思ったら、次のターンにはこちらの顔面を助走つけて殴りに来る。
・2番隊副隊長 プラトン 1/1/3
アードベッグの悪魔。毎ターン周囲の相手ミニオンを-1/-1するという凶悪な効果に加え、行軍も併せ持つ。
効果の発動が自分のターン終了時というのもかなり無法で、出せば何かしらの仕事ができると言っていい。このカードを1ターン目に中央に置かれると、自分のミニオンを出しても倒せず、何も出さなければ行軍で走って殴られるという嫌な未来が押し付けられる。
それらすべてが1/1/3という優秀なスタッツと噛み合い、赤という色のパワーを底上げしている。
・3番隊副隊長 ナタリー 4/4/5
挟撃時に相手プレイヤーに3ダメージを与える、暴力を具現化したかのようなカード。ところでこのゲームのライフ10点しかないんですよ。
中盤の殴り合いによし、終盤の押し込みによし。特に能力を発揮しなくても高いスタッツで十分仕事ができるという隙のない女。
・3番隊隊長 凛 3/3/4
ナタリーのほうが隊長っぽいがこちらがボス。バニラのスタッツを持ちつつ、結信時に周囲へ2ダメージかつ1ドローできる縁の下の力持ち。CV:斎藤千和かつイラストがぽよよん♥ろっくなのもポイントが高い。
・ナル 3/2/2
召喚時に自分の周囲に2ダメージをばら撒く危険な奴。味方も対象にしてしまうが、特に面倒な条件もなく、置くだけでダメージが出せるのは便利。自身の攻撃を合わせれば4点ダメージが出せる。
・刻の聖裁 は~たん 2/3/1
かっこいい二つ名と名前のギャップが素敵な頭でっかち。挟撃するとどんな高スタッツの敵でも破壊できる。2マナでこれができるのはは~たんしかおらず、2コストでは最高レベルに高い攻撃力もあって場の掃除力は高い。
・刻の先陣 ラスフィア 4/4/5
十分なスタッツを持った行軍持ちミニオン。これが相手の顔の横に配置されたら注意信号。できれば早急に排除しておきたい。
・栄光の凱旋歌 3マナレリック
存在するだけで、周囲にいる自分の赤のミニオンを強化する置物。ミニオン戦で大きく有利が取れ、行軍持ちのプレッシャーが増す。
【ナル】が単騎で5点出せるようになるのもいいが、このゲームは体力2と3の間に大きな格差があるので、そのへんが是正されるのも強い。
・勇気の紋章 3マナスペル
ミニオンの攻撃力を+2と、1度だけダメージ4軽減のバフを与えるスペル。強化として普通に優秀だが、赤のカードプールにこれがあるおかげで、走り出したがっているミニオンに余計な警戒が必要となってくる。突撃兵が突然4点パンチしてきたりとか。
・ファイアージャベリン 1マナスペル
選択したミニオン1体に3ダメージを与える基本火力。3点というのは対象のミニオンによっては3コスト程度まで討ち取れる数字。
ただしこのゲームはミニオンを出したターンにミニオンを攻撃できるので、本当に必要か撃ち時は考える必要がる。
・ファイアーボール 5マナスペル
ファイアージャベリンがプレイヤーも対象にできるようになったバージョン。それだけでコストが4増えたが、顔面に直接打ち込める火力というのは何者にも代え難い。いかに盤面が負けていてもこのカード次第で勝つこともあるし、赤相手の場合は常にこのカードが飛んでくる可能性を考えなければならない。
■青
色のイメージに反してかなり攻撃的な勢力。粒ぞろいのミニオンに加え、プレイヤーへの直接火力も持つ。また、『空中浮遊』という『行軍』の上位互換みたいな効果を持つミニオンを擁する。強いカードがレア以下に多くあり、たぶん一番初心者向きな色。
・小さな賢者見習い クレア 1/1/2
召喚時に自身と周囲のミニオンにダメージ1軽減効果を付与する魔法少女。素出しするだけで1/1/3を超える耐久のミニオンであり、周りを巻き込めばさらにウザさが加速する。これを1ターン目に前出しし、エリスを相手正面に結信しつつ出すのが定番の鬼畜ムーブ。
・マナ詠みの預言者 2/0/2
戦闘力のないミニオンを2マナ払って出したら2マナ戻ってくる。それだけだと手札が1枚減るだけに思えるが、結信や挟撃など、ボードを埋めるという行為にはかなりの使い道があり、慣れると頼りがいが出てくるカード。
・決意する魔法剣士 エリス 3/3/4
くっころ女騎士みたいなルックスの割に、簡単には屈さないボディを獲得できるお化けミニオン。結信するとスタッツがさらに+1されるため、3/5/6という冗談のようなサイズになる。上述の【マナ詠みの預言者】と合わせると、何もない盤面から突然3マナとは思えないサイズのミニオンが降ってきたりする。
・蒼空の殲槍 セラフィナ 3/3/3
挟撃すると周囲の相手ミニオンに2ダメージを与える。赤の【ナル】と比べると一回り大きく、味方を巻き込まない代わりに挟撃が必須となる。まあどっちも強い。
・炎の魔術師 クリス 3/3/2
攻撃時に相手プレイヤーに直接2ダメージ。このゲームのライフ(略)
3マナでバーン2点、ミニオンに3点はとても痛い。このカードやヴァレリや空中浮遊のおかげで、青はライフを詰めるのが得意な色となっている。やりすぎな気もする。
・幻創のヴァレリ 5/4/6
自分がスペルをプレイするたびに、相手の顔面に1ダメージが飛ぶ。
高めのスタッツも嬉しく、相手に処理を強要させながら隙あらば削り切る形をとりたい。1枚は配布でもらえるのもポイント。
・ブヒコーン 4/3/5
なんか好き。1マナ上に【大嵐のドラゴン】というのもいるが、一回り小さいこいつが役に立つことも多い。1000ゴールドでアバターが買えるのは人気キャラの証。
・次元石 4マナレリック
どこかで結信されたら自分の周りを吹き飛ばすという効果。別に必須というわけではないが、たまたま引いたので使ってみたらめちゃ強い。自分で起動してもいいし、相手の結信を抑制するために置いてもいい。
・星の嵐 7マナスペル
相手ミニオンかプレイヤーに対して6点をランダムに振り分けるエンドカード。奥義『雲外蒼天』との相性が抜群で、相手のミニオンがいない状態なら顔面へ6点が確定する。雲外が強すぎるという説もある。
とにかく他の高コストスペルより頭一つ抜けていると思うカード。
■緑
回復、結信がテーマの勢力。単体で強いというよりはカードの組み合わせで勝負する印象が大きい。特性的にじわじわ戦力を固めて押し切っていく感じになるので、盤面を大事にしていく必要がある色。ランデスとかライブラリアウトとか、変わった効果のカードを擁している勢力でもある。
・獣語の翻訳者 1/1/2
このミニオンが含まれた結信のたびに周囲のミニオンの体力を+1するという、緑の思想を体現するカード。
放置しているとどんどん体力が増えて手がつけられなくなる。後述の【希望の標】との組み合わせが恐ろしい。
・ウィル・オ・ウィスプ 1/0/2
戦闘力のないミニオンを2体召喚できる、頭数確保カード。体力2というのは実は低コストで殴り倒すのは難しく、放置せざるを得ない場合も多い。その後すかさず結信することで対戦相手のイライラは加速する。
・シーハンター 2/2/2
貴重な移動能力を持ちつつ、挟撃時にライフを3回復する畜生。緑はミニオンだけでなくプレイヤーライフの回復手段も持つが、このカードは無駄になりづらく使いやすい。どうでもいいが3Dグラの表情がちょっとイラつく。
・急襲のハヤブサ 2/3/1
貴重な空中浮遊持ちで、攻撃力3というのが偉い。頼りない体力は【獣語の翻訳者】でカバー。
・赤ずきん ウェアルー 3/2/3
移動能力持ちの遠距離攻撃ミニオンという、現状唯一の存在。それゆえに取れる行動の範囲が広く、自陣で結信しつつ移動して敵陣のミニオンを討ち取るなど嘘くさい動きをしてくる。
・彷徨う怪物 4/4/5
移動能力を持ちつつ、隣の仲間を犠牲にすることで4/6/7というお化けスタッツを得られる緑の肉弾戦担当。挟撃もしにくい位置からこのサイズが迫ってこられるとかなりいやらしい。
・ベヒモス 6/4/7
緑ミニオンの目玉。召喚時に周囲に4点ばら撒くという強化版【ナル】のような効果を持ちつつ、移動までできる。明らかにパワーが高く、緑メインならこのカードを入れない理由を探すのに苦労するレベル。そんな【ベヒモス】、レジェンドではなくレアなので1200ソウルで生成できるほか、構築済みデッキにも入っている。お得。
・希望の標 3マナレリック
結信するたび、周囲の自分ミニオンに+1/+1の永続バフを与える置物。現在の緑の中心的カードと思われる。
3マナというのも結構絶妙で、悠長に置いているとテンポをロスするかと思いきや、バフが強烈なので低コストミニオンをうまく使えばけっこう取り戻せる。
・疑わしき罪 2マナスペル
ミニオン対象のハンデス。『相手の手札をすべて見られる』、『コストが軽い』という利点が大きく、ミニオンを入れていないデッキもほぼ存在しないため、有利に状況を運べる。そして撃たれた時の精神的ダメージもちょっと大きい。
●リセマラするなら
赤:上述の【プラトン】、【ナタリー】、あとは赤なのに何故か0コストでマスの自由移動ができる【月天の暗殺者 千夜】あたり。ただ露骨に勝ちに繋がりやすそうな【ナタリー】がいいかもしれない。
青:上述の【ヴァレリ】、【星の嵐】。あるいは結信のたびにドローができる【月詠みの聖女】など。【ヴァレリ】は1枚配布があるし、【星の嵐】が安定か。ライフと引き換えにどんなカードでも壊せる【サブアトラス モモエ】も地味にいいカードだが、バーンが流行っていると自傷ダメージがキツいと思うこともある。
緑:高スタッツかつ移動できる挑発持ちの【流浪の剣豪 カンナ】、体力回復効果と、ミニオンを破壊されるとドローができる【豊穣のエルフ】が強い。しかしわざわざ狙うより、ある程度緑を使ってみて肌に合いそうならソウルで生成してしまうほうがいいかもしれない。緑はスタッツが変動しまくるので、回復まで考え出すと最初のうちはかなり混乱する。そして下手なレジェよりレア以下が強い。
(なぜかカンナをレジェンドだと思っていたけどレアだった。緑は財布に優しい)
(2019.11.3追記)
バランス調整が実施されて、上記の【プラトン】、【ナタリー】、【星の嵐】は弱体化した。が、赤の2枚はまだまだ強い。一応11/6までに分解すればソウルが100%返ってくるので、調整対象のカードは基本的に当たりとなっている。
●その他
・とりあえず課金関係はライオアバターがもらえるやつと構築済みデッキ、ゴールド&チケットパスポートだけ買ってみた。
初めて5日ほどで所持ソウルは13400程度、レアを2枚生成したので、実質15800程度のソウルがもらえている。上位陣の使うデッキをひとつふたつ組むくらいには困らないが、赤のレジェンド盛りデッキを作ろうとしたら苦労するかもしれない。
現在使っている青デッキ
最初に使ったのは緑だった
・シャドウバースなどでもあったが、特定のミニオンが盤面にいる状態だと特殊セリフが発生する。これがけっこう楽しい。
また一部のミニオンはアバターを購入できる設計上、妙にセリフが多かったりする。暇な時に聞いてみるのも面白い。
・ミニオンそれぞれに3Dグラが作られているので、画面がわちゃわちゃして楽しい。特に【大嵐のドラゴン】などの大型クリーチャーは存在感がある。ただし画面が賑やかなぶん、電池の消耗もマッハ。いつの間にか充電がなくなるので注意が必要。
・データのロード中にルール解説などのTIPSが挿入されるが、その絵が絵本調で可愛い。
・Cランク上位まで来たので上の方はどうなっているのかちょっと見てみたら、Aランクの人数はまさかの全国で27人であった(2019.10.20現在)。レート1600オーバーの世界。天上人すぎる。
C2ランクだと1000位ちょっとくらい
・総じてレベルが高く、バグも少ない丁寧な作りのゲームだが、いかんせん宣伝が足りていないのか人が少ない。私が10月中旬ごろに始めた時、最初のランクマ後に順位を確認したら7300位くらいだった。もっと人口が増えてほしいと思うし、今度のCCさくらコラボはちょっと期待している。
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