傷口にユーゲル

主にアニメとか漫画とか仕事のこと

『少女☆歌劇レヴュースタァライト-The LIVE 青嵐- BLUE GLITTER』感想

無事に公開された青嵐舞台がとても良かったのでメモ書き。



●柳小春

なんだかんだソロパートも多くてちゃんと主人公していた。でも一番面白いのは本人の知らないところでさくらちゃんにバレンタインのエピソードを暴露されてしまったところ。
スタリラのイベントでも触れられてたけど、真面目で完璧主義なところが仲間とギクシャクを生んでしまって、それを乗り越えていこうというのがメインの流れ。

シークフェルトに行って晶様と八津樹と氷雨が楽しくダンスしているところに入っていけない陰キャムーブをしてしまったものの、我の強い女たちに影響された部分もあったかもしれない。最後のレヴューシーンでは、きっちりリーダーをやっていた。
華恋のことを意識していたような描写があったが、さくらのポテンシャルにもとから気づいていたからなのかもしれない。

突如として大工仕事にムキになったり、ママに頼んで妹と弁当のおかずを変えてもらおうとしたり、ポンコツムーブも忘れていない。ノコギリで一刀両断(両断ではない)のシーンはすばらしくかわいい。

ところで昔バレンタインデーにフラれたってマジ? 柳小春のチョコを受け取らない人類がこの世に存在するのか……?



●南風涼

いいこ。実際ムードメーカーとしてサブリーダーに向いているし、表情もコロコロ変わって見ていて楽しい。あとまひるの制服のサイズは合ってたんですかね。

聖翔に行き、島に行き、SNSに自撮り(自撮りではない)を晒すというアグレッシブな仕事をして、最終的には元の鞘に。全編通して話を明るく保ってくれるナイスサブチーフ。しかし双葉とななと真矢に苦手意識を持っているのか……? 意外な感じはある。

いい子と言ったが、氷雨と野生児が激辛スナックに悶えているのを声出して笑うという畜生な一面も持つ。



●穂波氷雨

歌うますぎん? 涼とイチャイチャしてるシーンがすごく好き。「ん゛っ」と涼に詰め寄るところは微妙な力関係を感じて笑顔になってしまう。
京娘のダンスに晶様と一緒にアドリブ参加しているあたり、けっこうノリがいいみたい。その後声の出し方をアドバイスするあたり、もと合唱部らしいところが出ていて好き。



●雪代晶

一言で言って「王。」


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口上のポーズが1度笑ってしまったあと真面目なため息が出てしまうくらい面白かっこいい。

今回の野本ほたるはSTARRY DIAMONDの時と違って、スタリラの設定に忠実に銀髪のウィッグを装備しているが、案外違和感はない。
クラッシュするでぇさんとのセッションは楽しそうで何より。三銃士レヴューでの「キラめきが……増している!」というセリフは、強者に相対した喜びが根底に感じられて非常に良い。

持っているランスが無闇に大きくて、振り回しているのを見るとちょっと怖い。それでいてちゃんと使いこなしているのはさすがだし、上掛けを落とされても仁王立ちしているのがとってもキング。



●八雲響子

旅行会社のお姉さん。にしてはあまりにも戦闘民族。

小春を許してあげてとかちゃんとフォローを入れてくれているいい先生ではある。でもやっぱり飛び入り参上を我慢できなかった。♯2の時より強くなってませんか?



●羽成八津樹

京都よりの刺客。この子がいるだけで自動的に香子の貫禄が増していくという特殊単体バフ持ち。
京女は態度のでかい奴しかいないのかと思わされるくらいの傲岸さながら、晶様にも認められる実力の持ち主である。珠緒先輩、来て……。

レヴュー時の武器は仕込み傘というロマンあふれる仕様。実質フェイタン
番傘で防御、攻撃の軌道を隠しながら戦うというのはトリッキーで彼女に合っている。クラッシュするでぇ!



●松栄美湖

ブリリアントな野生児。方言がなんとなく高知と大分のミックスっぽい。涼と同様に、底抜けの明るさとボケでいい感じに空気を緩めてくれる。

武器は槍? というか銛? とったどーの民だろうか。

「人として常軌を逸しちょう」「まともな世界に帰ってこんね」というセリフは本作屈指の名言。
余談だが、レヴュータイトルの『天真』から『天丼真矢』を連想してしまった。



●柳さくら

星屑溢れるステージを染める、美しき桜吹雪!
101期生 柳さくら!
気合でスタァライト、してみます!

ある意味第2の主人公。天真爛漫で上昇志向が弱く、その実ポテンシャルは最高クラスということで、愛城華恋とオーバーラップさせるように造形されているキャラクターなのは劇中でも触れられていた通り。口上まで華恋の影響が露骨に出ている。

レヴュー武器はシールドとそれに仕込まれた小太刀。盾の形と刀の鍔が、それぞれ桜の花を象っているのが可愛い。姉のランタンシールドを踏襲したような形状ではあるが、刀と盾をそれぞれ別個に振り回すことができるという点で姉に優っている。

「お姉ちゃんほどの才能はないし」というセリフから自己評価が過剰に低いと思われるが、そもそも身近にいる小春が優秀すぎたせいでそんな意識になってしまった感はある。「お姉ちゃんと比べられたくない」という意識が裏方志向を呼び寄せたとも言える。それでいて、姉は妹の実力を見抜いていたのだから皮肉な感じ。

結局、姉と一緒に乗り越えたいという自身の思いに気づき、怪物が生まれてしまったというアレ。小春と一緒に首席のポーズ(脚を開いて牙突っぽいフォームになるやつ)をとっているシーンが無闇に好き。



●その他好きポイント

・がんばるアンサンブル
 
青嵐の制服、ジャージ、京娘の取り巻き、野生児の取り巻き、コロス、エンディングでなんと6種類の衣装を着替えながら役を演じている。序盤のわちゃわちゃした主人公組との絡みも楽しくて、これまでのスタァライト舞台とはちょっと違った味わいを見せてくれた。電源ケーブル縄跳びも好き。

突然ロミオとジュリエットを朗読し始めた時は、脚本の都合なのはわかっているがちょっと笑ってしまった。



・天丼真矢

こういうストレートなやつに弱い。香子はめっちゃいい天丼食べてそう。



・香子の新口上

立てば芍薬座れば牡丹
そんな例えじゃ物足りへん
家柄宿命ポンと超え
うちのだけの花を咲かせましょう

99期生 花柳香子

付き合うてもらうで、うちの舞台に!

『うちだけの』花で舞台なんだよなぁ……。双葉から役をもらおうとか言っていた頃から変わったものである。