傷口にユーゲル

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「誰が賢者を殺したか?」14話感想

うちのジョン知りませんか?

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・「トリカブトですね」

いきなりパワーワードが発動。
現場の鑑定でそこまで特定できるのだろうか。未来の技術はすごい。
しかしトリカブトから毒を抽出したということは、今回は米軍から奪ったものではなかったらしい。『継ぐ者たち』の誰かが山に採取しに行ったのだろうか。
そして布袋先生は一縷の望みも虚しく普通に死んでいた。何しに出てきたんだ。ペースメーカー直すだけで終わってしまった。

さて、本当に犯人はゴミ箱に入っていた注射器で、ペットボトルに毒を注入したのだろうか。タイミングがシビアすぎる気がする。
前回、舞台袖で布袋先生とノエルたちが会話していた時は、前の講演者が壇上にいたため、講演者の交代のタイミングで新しいペットボトルが卓上に置かれたと思われる。が、会話していた時間は長く見積もってもせいぜい2、3分で、その後すぐに布袋先生が壇上に呼ばれたことを考えると、とてもペットボトルに毒を入れて壇上まで持っていくのは無理だ。なにしろペットボトルの入っている箱のすぐそばでノエルたちが話し込んでいるので、毒を入れようとしたらとてつもなく目立つし、いくらポンコツでも気づかないはずがない。

では、毒を入れたのが上手側だったというのはどうか。舞台袖のゴミ箱というのがどちら側なのか不明だが、ノエルたちがいた下手側ではなく、上手側なら見られるリスクは小さい。ペットボトルに上手側で毒を入れ、前の講演者が立ち去った直後に置いておいたというならできそうだ。

しかしどちらにしても、壇上に上がってペットボトルを置いた人間が犯人ということになり、とてつもなく目立つ。これを避けるなら、布袋先生の前の講演者がしゃべり始めた後、かつノエルたちがやってくる前のタイミングで、箱の中のペットボトルすべてに毒を注入するしかない。それなら、スタッフが勝手に毒入りペットボトルを持っていってくれるため、自分が出ていく必要はないし、ターゲット以外の人間が飲むこともおそらくない。

だが、少なくとも20本程度は入っていそうな箱の中身すべてに毒を入れるというのは迂遠すぎる。毒を入れている現場を見られたら完全にアウトなのに、そんなリスクの高い方法を選ぶだろうか。
箱に入っていた他の飲み物が正常かどうか、調べればすぐわかるだろうが、この先その情報が明かされることはないだろうから、考えるだけ無駄かもしれない。



・「『継ぐ者たち』は半端なく狡猾だよ。直接犯人につながるような証拠は何ひとつ残していない」

これは『キャラクターの有能さを台詞で説明する』というやつではないだろうか。正直敵側が狡猾というより、味方側の知能に問題があるようにしか見えない。



・布袋先生の遺留データ

ここにきてなぜかずっとスルーされていた遺留データの設定が出てきた。溝呂木くんの立場とはいったい。
メッセージやログインの記録が見れているので、ダーゲンハイムの時のようにパスワードが設定されているわけではなかったようだ。
『特別性のハッキングツール』と『高等解読プログラム』なる物が入手できたようだが、まさかこのアイテムがこの先の探索役になるんじゃないだろうな。



・「そもそも国家権力が一般市民に泣きつくなど職務怠慢もいいところだ」

FBIには耳が痛い、江波戸本部長のごもっともな発言。
そしてレッドさんの「"一行"に世界を救う力があるなどとはとても……」という台詞もまたごもっとも。



・「布袋教授殺害以前に殺された"一行"は二人。他の被害者のこともありいずれも動機は組織のことを知った口封じだと。しかしそれは巧妙なフェイクだった」

『他の被害者』というのはバナーやらマルコさんたちやらのこと。だが、巧妙なフェイクというのは言い過ぎではないだろうか。
別にフェイクのためにマルコさんを殺したわけではないのに、レッドさんもさりげなく自分の罪をごまかさないでほしい。



・「"賢者"ダーゲンハイムが殺される前に口封じの必要のない"剣士"ドン・キホーテが命を狙われていた。"一行"の連続殺人だと考えればつじつまが合う」

①バナー放火
  ↓
②ダーゲンハイム殺害
  ↓
③溝呂木くん殺害

①~③までに2ヶ月かかっている。また、溝呂木くんのがんばり物語で3週間使っているので、①~②の期間は1ヶ月強、②~③の期間は1ヶ月弱だと思われる。

言ってはなんだが、連続殺人の割にはちょっと間が空きすぎている。前にも言ったが、バナーの放火が失敗した後、布袋先生を改めて殺すことができなかったのは何故か。
また、溝呂木くんが殺されたのは、口封じと"一行"殺しを兼ねていたのか。



・「ジョンだべ」

今回数少ないノエルの出番。
ノエルにいわゆる『ニュートンの林檎』役をやらせるのはちょっと違う気がする。
『エサを置く』というのは溝呂木くんの時にもやった手だ。"一行"がみんな溝呂木くんみたいなタイプなら、うまくいきそうではある。



・「連日世間をにぎわせているテロ事件に関して警察の発表が……」

テレビ画面に『連続テロ事件』とテロップが出ているので、これまでの『継ぐ者たち』関連の事件すべてが一般に周知されているようだ。ついでに継ぐ者マークも大々的に発表して、バナーみたいに刺青している人が悲しみを背負うようにしたらいい。



・「残り全員を見つけ出すのも時間の問題かと」

この自信はいったいどこから来ているのか。誰も名乗りださない場合、レッドさんがどうするつもりなのか気になる。

通話相手がこれみよがしに"一行"のリストからドン・キホーテを消し、「あと四人……」と強調点付きで言っているため、黒幕は"一行"の誰かで決定だろう。
ということはレッドさんは"一行"の誰かとつながっているわけであり、「これで警察の情報は筒抜け」と言っていることから、黒幕(暫定)は警察へのハッキングなどで情報を入手することはできないようだ。ますます『継ぐ者たち』との格差を感じる。



●まとめ

勢力的には、FBI、"一行"、"一行"の裏切り者+レッドさん、『継ぐ者たち』の4つに分かれた。正直多い。
黒幕の発言的に、これまでの"一行"の3人は、彼が殺したということでいいのだろう。また、黒幕が『継ぐ者たち』と無関係な場合、継ぐ者マークが現場に残されているのはやはりおかしいので、黒幕は"一行"であると同時に『継ぐ者たち』の一員であるというのが正しい見方だ。その場合、正直レッドさんなどというスパイをわざわざ用意する必要はないようには思う。

しかしアレン以外の"一行"がどんな奴なのか一切情報がないので、わざわざ黒塗りの見た目にされても反応に困る。早く残りの"一行"に登場してほしいが、警察の呼びかけで全員集まってしまったら、それはそれで安っぽすぎるか。

なお、「警察に出頭を」と言っているが、"一行"のメンバーがダーゲンハイムのような外国人の場合、どこに出頭すればいいのだろう。外国人の重要人物をを日本の警察が保護するとなった場合、国際問題になりそうだ。


今週の1コマ
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