【メギド72】アムドゥスキアスとマルファスの友人関係
メギド72のSSを書きたくなったので、書いた。
書いた後から、あんまりタイトルが内容を表してないんじゃないかという気になったので、こちらに余談のようなものを追記する。
アムドゥスキアス、マルファスのキャラストと、ストーリー6章2節までのネタバレを含む。
アムドゥスキアスがアジトのメンバーの誰と仲良くしているのかというのを時々考えるが、だいたいこんな感じだろう。
まず同じ14歳組では、ヴィネとマルバスはそこそこ会話ができるくらい。
ブエルとは仲がいい。ガミジンをお兄ちゃん呼びするようネタ振りしていたし、普段からじゃれあう程度の仲だと思われる。単純にブエルが人懐っこいだけかもしれないが。
アモンやモラクスとはあまり相性がよくなさそう。リリム、ハルファスの生存弱者コンビとは、互いに譲り合う感じでうまくやってそう。
グシオンは負けず嫌いな性格があまり合わず、インプは絶望的。キマリスやコルソンはメギド時代のことを悪意なく話題に出して空気を悪くするタイプ。
ダンタリオンやクロケル、サブナックは中身が歳相応とはいえないが、その分気を使ってくれてアムドゥスキアス側は楽だろう。
そしてジズ。
ストーリーでアムドゥスキアスがジズを庇っていたところを見ると、かなり親密な関係に感じる。別にジズでなくても自分の身を呈して仲間を守っていそうではあるが。
ただ、そうでなくても、ジズは
・メギド時代の記憶が薄い。
・転生後、自分のコミュニティのヴィータに冷遇されている。
・ソロモンの召喚によって救われている。
というアムドゥスキアスとの共通点を持っている(もっとも、アムドゥスキアス自身はキャラストの件を『迫害』、『冷遇』と感じていない節があるが)。
そんな接点を拠り所に、アムドゥスキアスとジズが親交を深めていても不思議ではない。
ところで、マルファスにもサムというヴィータの友人がいる。
サムは昔家族を幻獣に殺されており、その復讐として、メギドラルについての知識を蓄えている。
彼なりの戦い方として、学者になり、『知』を武器にハルマゲドンに対抗しようとしているのだ。
マルファスがメギドであることを明かしたことで、サムは悩み苦しむが、最終的には、彼はマルファスと友人であり続けることを選ぶ。
この一連の流れで、マルファスは特段自分から変わろうとしたわけではないことに注目したい。
あくまでもヴィータの中で珍しい思考を持つサムと触れ合っていたからこそ、彼に惹かれ、自然と『友人らしい』性向になっていったのだ。
友人はなろうとしてなるものではない。
そして、マルファスと友人でありたいという思いと、『追放メギドなら、メギドラルと敵対しているはず』という『論理的な』結論により、サムは得難い友人を失わずにすんだのだ。
まさしく、『知』を武器にしたサムらしい結論である。
翻って、アムドゥスキアスの場合はどうだろう。
彼女は、ヴィータが自分を含めた他者を見下すことは、仕方がないと考えていた。
そして、そんなヴィータとして生きるためには、自分もそんなふうに変わらなければならないとも。
アムドゥスキアスのキャラストより
それが悪いことだとは、一概にはいえない。
しかし、やはりアムドゥスキアスはヴィータに対して誤解していたといわざるを得ないだろう。
マルファスはサムと出会うことができたが、アムドゥスキアスが出会ったのは例の悪ガキ3人組である。『知』とは程遠い、利己的な論理でアムドゥスキアスをいじめようとしていたヴィータだ。
アムドゥスキアスに足りなかったのは、世界の広さである。
狭い社会の外に出ることができれば、どこかにマルファスにとってのサムのようなヴィータがいたかもしれない。
他人を見下すことを是とするように自分を変えなくとも、友人になれる誰かは、ヴァイガルドのどこかにいたかもしれない。
けれども、結局のところ、アムドゥスキアスの世界を拓いたのはソロモンだった。
上述の通り、ソロモンの麾下に入ったおかげで、追放メギドたちと親交を温め、過去最高に友達の多い暮らしを得ることができた。
それはきっと、アムドゥスキアスにとって幸いだったことだろう。
だが、メギドたちと交流し、自分の世界を広げたアムドゥスキアスには、別の友人ができる可能性も生まれている。
彼女がどう生きていくのかは定かではないが、幸せな道程を歩んでいくことを祈りたいものだ。
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